同じ会社にいても、人それぞれ見ている現実は違います。
例えば、会社でひとりランチをしている同僚がいたとします。
「寂しそうで、かわいそう」と見ている人もいれば
「気楽そうで、うらやましい」と見ている人もいます。
これは、目の前の出来事を自分の「心のフィルター」を通して見ているからです。
これを「投影」といいます。
でもつい、他のみんなも同じものを見ている。
と思ってしまうため、人間関係のトラブルや批判、すれ違いが始まります。
お互い見ている現実は違う。
と、知っているだけで、相手を尊重でき人間関係もうまくいきます。
そこでこの記事では、自分の心の中を映しだす「投影」の心理を分かりやすく解説します。
投影の心理を知るだけで、目の前で起こっている現実は「あなたの自作自演だった」と分かります。
が、知らないままだと他人や環境に振り回され、人間関係が辛いままになってしまいます。
現実は自作自演だった
自分の考え方のパターン、過去の記憶、今の気持ちなど人や物、出来事を通して映しだすことを「投影」といいます。
簡単に言えば「今の現実世界は、あなたの鏡」
例えば、同じ会社で働いていても社内恋愛をしている人にしたら「楽しい場所」
意地悪な上司に苦しんでいる人にとったら「地獄のような場所」になります。
上司からの同じ言葉でも「嫌味にとる人」もいれば「励ましにとる人」もいます。
目の前の出来事を、それぞれの価値観という色眼鏡で見ているので感じ方もさまざま
つまり、同じ職場で同じ人と働いていても、同じ現実を見ている人は誰もいない。ということです。
こうして、あなたの目の前の現実は自分自身の心でつくられています。
「今日は良い日だ！」と思えば、良いことばかりに意識が向きます。
「私は運が悪い・・」と思えば、悪いことばかりに意識が向きます。
病気になっても毎日幸せを感じている人もいれば、
健康なのに不幸な人生だと思っている人もいます。
自分で現実を作っている。と分かれば、自分自身で今この瞬間から、現実を変えることができます。
ってことは「いつも前向きでいよう」って話？と思うかもしれませんが
常にポジティブでいられたら苦労はしませんよね。
無理してポジティブになる必要はありません。
無理してポジティブになるのは危険
無理してポジティブになると、自分の本音が分からなくなります。
臭いものには蓋をしろ。状態が続くといつか爆発します。
人は振り子のようにポジティブとネガティブをいったりきたりします。
ネガティブな時はとことん落ち込んでみるのもいいです。
落ち込んだあとは、自然と別の感情に向かい始めます。
また、「今の自分はこんなもの」と認め、受け入れることで気持ちは楽になります。
では、無理して感情をおさえなくても現実を変えるには、どうすればいいのか。
現実は自分で変えられる
目の前の出来事（現実）を俯瞰して見ることです。
冷静に自分のことを見ると、視野も広がり、自分自身をコントロールしやすくなります。
人は自分の状況を冷静に見ることで、心も安定してきます。
「今見ている世界は、自分の内側から創りだしている」と理解して、冷静に捉えることです。
客観的にみるポイントは、少し高い位置から自分の姿を見ているイメージです。
「10年後、この出来事はどれだけ重要か？」
と考えればさらに視野は広がり、
たとえ苦しい状況だったとしても、今の現実を冷静に見ることができます。
この辛い現実が一時的なものなのだと分かれば、気持ちも楽になっていきます。
意味のない我慢だと分かれば、次のステップに進めます。
乗り越えないといけない。と分かれば覚悟ができます。
覚悟ができると人は強くなるものです。
さいごにネガティブになった時は実は「チャンス！」という話をして終わりにします。
ネガティブな気持ちの裏に隠れているもの
ネガティブな気持ちの裏には、あなたの「目的」が隠れています。
例えば、職場の人間関係が辛い・・コミュニケーションがうまくとれない自分はダメだな・・
とネガティブになった時
その裏をみてみましょう。
ネガティブな感情の裏には「コミュニケーションがうまく取れる人になりたい」
という本来の目的があります。
その目的がなかったら、落ち込んだりしません。
人間関係がうまくいかなくても、気にしないでしょう。
あなたの目的に気づいたら「じゃどうすればいい？」と対策方法も見えてきます。
そして「あの辛いことがあったから、今がある」と。成長につながります。
以上、人間関係が辛いという現実を作っていたのは自作自演だった？というお話でした。では。
ちなみに投影は、目の前の出来事だけじゃなく、人にも映し出されています。
他人は鏡
嫌いなあの人の姿は実は自分の姿だった・・くわしくは会社に嫌いな人がいて苦痛「嫌いになる心理」を知れば、もう他人に振り回されない
